2008年7月アーカイブ

 三郷市では、消防団のすべてを紹介するPRビデオを制作し、YouTubeで公開しています。
 現役の消防団員のインタビューや、将来の防災リーダーの担い手となる少年消防クラブのインタビュー、消防団の沿革や待遇、サポートまで紹介しています。

PRビデオ
QR
     
 三郷市消防団では、消防団活動をPR・応援する歌「地域のHERO~まるで違う?消防団~」を制作しYouTubeで公開しています。
 消防署と消防団の違い、男性団員と女性団員の違い、消防団に対しての日頃の想いなどをコミカルに紹介しています。
 三郷市で制作した曲ですが、全国の消防団員の皆様に届けたいと思います。

団応援SONG
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ゴールデンウイークも終わり、いよいよポンプ操法大会に向けた訓練が始まる時期となりました。でも・・・今年は今までと少し違ったかたちでスタートしました。

「現役の消防団員であり、仕事では消防団の事務を担当する。」私は市役所に勤務をしています。昨年の3月までは地元分団の部に所属し、自分の管轄区域内での活動を主とする一団員でしたが、4月の人事異動により消防団事務を担当する職場勤務となり、消防団が関係する事業や訓練への参加、準備、運営などを行うこととなりました。

まず「ポンプ操法・ラッパ吹奏大会」が初めての大きな事業でした。今までは所属する部のことだけ考えていればよかったのですが、今年からは大会の準備はもとより、全ての部やラッパ隊に目を向け、器具の修理や備品の手配など各部の様々な要望に対応しながら、県大会までの約4ヶ月間、初めてで戸惑いも多い中、今までと違った角度から操法大会を経験する(見る)ことができました。

その後も、総合訓練や防災ヘリコプターを使った消防訓練、出初め式など、参加者から企画・運営者に立場を変え、災害時に備えそれぞれの訓練が持つ重要さと、実施することの大変さを実感しながら、気がつけばこの職場勤務となり早くも1年が経とうとしております。

私自身、地域に戻れば消防団員の一人です。「自分達の地域は自分達で守る」という考えのもと、近所に何かがあればいち早く駆けつけ地域のために活動していくとともに、大町市消防団の事務担当者として、消防団長をはじめとする幹部の皆様や団員の協力をいただきながら、大町市消防団に少しでも貢献することができるよう頑張っていきたいと思います。

平成18年度、中岸本町大規模倉庫火災にて消防団員は降雪、極寒の中、夜を徹して消火活動につとめたとして消防庁長官褒状をいただきありがとうございました。

この火災は、平成17年12月22日19時05分に鉄骨スレート葺きの一部4階建ての倉庫の2階から出火した倉庫火災は、消火困難な建物の構造に加え、可燃性の化学薬品等が保管されていたうえ、水利が乏しい地域であったため、消火作業は困難を極め、延べ約3万㎡を全焼して翌朝8時50分頃鎮火しました。

22日は夕方から降りだした雪が20cmほど積もり、道路はアイスバーン状態で外は吹雪で視界がきかない状態の中、現場に到着すると倉庫3階の窓から3ヶ所火炎が噴き出しており、本市消防団車両16台に併せて隣接する愛荘町消防団の応援車両4台の計20台、消防団員318人が出動し消火活動にあたりました。遠距離送水により水利を確保し、工場内と3階のひさしにのって消火するにも火力が強く、倉庫3階の窓には水が届かず、愛知郡広域行政組合消防本部と出火から4時間後に到着した東近江行政組合消防本部のはしご車による消火活動と消防団の懸命な消火活動を行いましたが、発生から14時間後に倉庫を全焼し鎮火となりました。

その後も、倉庫内に害虫駆除用の粘着シートが山積みされており、残火処理に手間取り24日午前10時に完全鎮火に至った。

市町合併直後の大規模火災の消火活動の難しさと水が届かない悔しさが残った他、現場での指揮命令や本市に2つある常備消防の連携など色々と戸惑いがありましたが、倉庫が全焼したにもかかわらず、この火災で負傷者が一人も出なかったことが何よりでした。


「女優」沢田亜矢子さんが消防団員と電話トーク~その3~
平成20年3月22日又は3月23日放送(第51回目)

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応援団 出演消防応援団
沢田 亜矢子さん


インタビュアー インタビュアー
恵那市女性消防隊    
副隊長 鈴木 道代
4番員 中根 栄利子
平成19年度から恵那市女性消防隊が発足し、全ての事が新鮮で、その中でも第18回全国女性消防操法大会において優勝という素晴らしい結果が収められたことに感動いたしました。今後も「災害に強い恵那市」を目標に、女性消防隊として少しでも貢献できるように努力していきたいと思います。 (副隊長 鈴木 道代)

女性消防隊の訓練を行うにあたって、私には受験を控えた子供もいましたが家事や塾の送迎等を家族が協力してくれましたし、5月から始まった週3回の練習日以外は以前に消防団に所属していた夫に指導してもらい、家族の協力なしではとても出来なかっと思いますので支えてくれた家族には本当に感謝しています。(那市女性消防隊 4番員 中根 栄利子)


次回放送予定: 第52回目 3月29日(土)30日(日)
ゲスト: 消防応援団 菅原 文太さん
ご出演: 日本消防協会理事長 秋本 敏文
「女優」沢田亜矢子さんが 消防団員と電話トーク~その2~
平成20年3月15日又は3月16日放送(第50回目)

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応援団 出演消防応援団
沢田 亜矢子さん


インタビュアー
宮城県 婦人防火クラブ連合協議会  
会長 吉田 八重子
長い活動の中で婦人防火クラブとしての役割「我が家から、火事を出さない」と火の元点検者と思っておりましたが、最近の複雑・多様化する住宅火災に対し、住宅用火災警報器の早期設置が必要となっており、婦人防火クラブからも必要性を発信し、普及啓発を図るところであります。 また、宮城県沖地震など自然災害も危惧されるところに対処するためにも、真新たな技術が必要になり、私達婦人防火クラブも高度な技術を習得し、家庭での減災、災害時の婦人防火クラブの役割を認識し、防災に対する普及啓発活動を展開して参りたいと考えております。 皆様からの益々のご指導、ご鞭撻賜りますようお願いを申し上げます。


次回放送予定: 第51回目 3月22日(土)23日(日)
ゲスト: 消防応援団 沢田 亜矢子さん
ご出演: 岐阜県 恵那市女性消防隊   鈴木 道代さん 中根 栄利子さん
「女優」沢田亜矢子さんが 消防団員と電話トーク~その1~
平成20年3月8日又は3月9日放送(第49回目)

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応援団 出演消防応援団
沢田 亜矢子さん


インタビュアー
岩手県盛岡市消防団  
平出 将夫さん
沢田亜矢子さん、今日は楽しくお話をさせて頂き、どうもありがとうございました。盛岡市消防団は、南部火消しの伝統行事(山車運行・裸参り・梯子乗り・纏振り)を後世に伝えながら、これからも地域の安全・安心を守るため、義勇消防に徹して参ります。我々の心意気を感じて頂ければ幸いです。皆さん、盛岡にぜひ遊びにいらしてください。


次回放送予定: 第50回目 3月15日(土)16日(日)
ゲスト: 消防応援団 倉田 保昭さん
ご出演: 宮城県 婦人防火クラブ連絡協議会   吉田 八重子さん
「和製ドラゴン」倉田保昭さんが 消防団員と電話トーク~その4~
平成20年3月1日又は3月2日放送(第48回目)

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応援団 出演消防応援団
倉田 保昭さん


インタビュアー
徳島県吉野川消防団  
上岡 敏廣さん
私が20代の頃、テレビドラマの「Gメン‘75」に出演していた倉田さんと話ができ光栄に思います。  年齢は倉田さんが僅かに先輩ですが、倉田さんの若さを見習い、今後も地域防災力の要である吉野川市消防団の団長として、市民の安心・安全のため尽力していく所存でございます。


次回放送予定: 第49回目 3月8日(土)9日(日)
ゲスト: 消防応援団 倉田 保昭さん
ご出演: 岩手県 盛岡市消防団   平出 将夫さん
「和製ドラゴン」倉田保昭さんが 消防団員と電話トーク~その3~
平成20年2月23日又は2月24日放送(第47回目)

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応援団 出演消防応援団
倉田 保昭さん


インタビュアー
広島県呉市消防団  
朝日 宏巳さん 小林 ミス子さん
小学生の頃から憧れていたアクションスターの倉田保昭さんとお話をする機会を与えていただき有り難うございました。今後も女性消防隊とはしご隊のため頑張ります。  小林 ミス子 少し緊張しましたが,今回の経験は私の消防団活動の中で一生の思い出になると思います。今後も地域防災のため,なお一層努力していきます。  有り難うございました。      朝 日 宏 巳


次回放送予定: 第48回目 3月1日(土)2日(日)
ゲスト: 消防応援団 倉田 保昭さん
ご出演: 徳島県 吉野川市消防団   上岡 敏廣さん
「和製ドラゴン」倉田保昭さんが 消防団員と電話トーク~その2~
平成20年2月16日又は2月17日放送(第46回目)

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応援団 出演消防応援団
倉田 保昭さん


インタビュアー
京都府京都市消防団 
杉本 昭子さん杉本 晴信さん
この度はこのような機会を与えて頂きありがとうございました。あっと言う間の10分間でしたが、倉田さんとお話する貴重な経験ができました。これからも姉弟力を合わせて、先輩方と共に消防団活動を頑張りたいと思います。


次回放送予定: 第47回目 2月23日(土)24日(日)
ゲスト: 消防応援団 倉田 保昭さん
ご出演: 広島県 呉市消防団  朝日 宏巳さん   小林 ミス子さん
多機能型消防車は強い味方

平成19年度、茅ヶ崎市に多機能型消防車が寄贈されることとなり、その配置先として、私達が所属する茅ヶ崎市消防団第9分団が選ばれました。この消防車には、最新鋭の可搬ポンプや救助活動に使用するエンジンカッターやチェーンソー、応急救護時に有効なAEDがされるなど、現在求められている消防活動全てに対応ができる車両となっています。

 導入されてから2月が経過し、毎月恒例の放水訓練だけではなく、救助資機材及びAEDの取扱訓練等を増やしたことで団員が集まる回数が増え、より一層連帯感も増し、充実した消防団活動ができています。

 「自分達の地域は自分達で守る」という使命を担う我々消防団員は、地域の防災リーダーとして地域住民の先頭に立ち、あらゆる災害に立ち向かわなければなりません。この多機能型消防車は、我々にとって強い味方です。日々の訓練を通じて、この消防車を有効活用し地域防災に貢献できるようこれからも頑張っていきたいと思います。

全国の消防団が直面している最大の共通課題は「団員の減少をどう食い止め、新たな団員をどのように確保していくか」ではないでしょうか。当団におけるこれまでの取組みをご紹介させていただきます。

◆プロジェクトチームの設置

 平成16年に団員確保プロジェクトチームを設置し、なぜ若者が入団しないのか?どうすれば入団してくれるのか? その方策(作戦)は ? などについて検討を重ね、次の重点目標で進めることとしました。

① 魅力ある消防団づくりと活性化を図る。

② 区・自治会や自主防災組織等との連携強化を図り、広く市民に消防団の必要性と活動を理解してもらう。

② 入団の勧誘を行う団員の応援・育成

 魅力ある消防団づくりと活性化事業

◇ラッパ隊の設置(平成17年4月1日)

 現在、隊員(団員)17名で出初め式や産業まつり等で吹奏活動を行い、多くの市民に消防団をアピールしています。

◇女性団員の入団(平成19年4月1日)

15名の女性団員が入団し、市防災訓練や消防演習で市民に応急救護訓練指導を行ったほか、現在、応急手当指導員資格の取得に向けて訓練に励んでいます。

また、秋・春の全国火災予防運動時には、市内の駅やスーパーの街頭で、火災予防キャンペーンを実施し、火災予防の啓発と消防団のPRを行いました。



区・自治会や自主防災組織等との連携

区・自治会や自主防災組織と一緒に市内全域の点検を行い「地区別防災カルテ」を作成。また、団主催による住民参加型の消防演習を実施するなどして、地域住民と消防団との連携強化に努めています。 

入団の勧誘を行う団員の応援・育成

団独自の勧誘用パンフレットを作成したほか、入団の承諾を得るための勧誘マニュアルを作成し、団員の育成を図りました。

 終わりに

プロジェクトチーム設置以来、各方策に取組んでおりますが、当時と比較して女性団員の入団により全団員数は増加したものの、男性の団員数は横ばい状態にあります。

今後も地域の安心安全の確保のため、総力をあげて団員確保に取組んで行きたいと考えています。

石川県「見える消防団」

石川県小松市消防団



「消防団って…、どんなことをしているの?」以前、職場の上司から聞かれた言葉です。

私は、父が三年前まで、消防団の一員として活躍していたことから、消防団での活動内容については知っていたつもりです。

以外にも、身近に消防団関係者がいない方には知られていないようです。

 そんな中、小松市消防団では、昨年4月に消防団員確保の促進および市民・地域住民から消防団に対する理解を得ることを目的とし、「広報部会」が設立され、私は幹事を任させました。

 最初は、何を行えば良いか全くわからず、「団員確保」という言葉だけが頭から離れませんでした。しかし、部会の会議を重ねているうちに、大切なことに気づいたのです。

消防団をもっと知ってもらおうと。

 そこで手始めに、消防出初式のポスターを作製することにしました。

>例年は、小松市の広報誌や、新聞等に消防出初式の開催案内を掲載していたのですが、一人でも多くの市民に親しみをもっていただくため、すべて手作りでポスターを作製しました。

また「どうせなら、写真も募集してみよう」との声も上がり、急遽、写真展の開催と出展作品の募集を行うこととなり、案内チラシも作成しました。



出初式当日、メイン会場となる小松駅前には多くの観衆が集まっていました。朝まで雲に覆われていた空も、一斉放水の時には青空が広がり、裸放水の勇ましい団員を鼓舞するかのように美しい虹が周りを取り囲み、写真撮影にも最高のロケーションで出初式を終えることが出来ました。

 しかし、これだけで私達の広報活動に満足している訳ではありません。“少しでも多くの市民に見てもらいたい”との強い思いを胸に、今後も“市民によく見える広報活動”に力を注ぎたいと思います。

 今春、小松市消防団の広報誌「KFB」第1号が発行されます。

小松市消防団では、市民全員の目につく消防団、「見える消防団」を目指しています。

◆彦根市消防団

びわ湖と鈴鹿山系の間に位置し、豊かな自然と景観に恵まれた彦根市は、江戸時代には彦根藩35万石の城下町として発展し、現在に至るまで歴史的、文化的な風情を色濃くとどめるとともに、中世から近世にかけての貴重な歴史遺産が今なお、数多く存在しています。

彦根市消防団は、団員数475名(平成20年4月1日現在)で消防団の組織は、災害時での指揮命令系統を明確にするため、5箇分団をもって1中隊とし、3箇中隊をもって大隊としています。



○ 本部付き分団制度

団本部に、災害時の指揮統制・情報伝達等の任務や全団員への訓練指導にあたる本部付き分団を設けています。この制度は、各分団から班長を2年間団本部に出向させ、消防団の中枢で活動することにより、全ての消防団活動に対する認識を深めることとなり、全体を見つめた大きな視野で消防団の充実、強化に目が向けられる効果をあげている。若手団員の士気高揚を図るとともに、出向後は積極的に幹部への登用を図り、2年間に習得した消防団員としての規律、任務等において、地元分団の範となり、分団の充実に努めることにより、消防団全体のレベルアップを図っています。



  ○ 消防団バイク隊

 阪神淡路大震災を教訓に、大規模災害時における応援部隊の誘導、情報の伝達等を的確に行なうことが重要であることが認識され、平成7年に彦根市地域を中心に実施された近畿府県合同防災訓練において、消防団バイク隊を試行し、その効果と有効性を立証したうえ、平成9年にオフロードバイクを16台配備し、平常時における活動も含めたバイク隊として「彦根市消防団バイク隊」を発足し、現在も迅速な警戒・調査・情報伝達を行っています。

消防団本部火災指揮所(多機能車とバイク隊)
彦根城一斉放水訓練(平成20年出初式)
バイク隊合同訓練
甲府市消防団  

甲府市は武田信虎がつつじが崎に館を構えた時代(1519年)から、山梨県の政治・経済・文化の中心地として栄えてきました。  
 その地形は南北に長く、北は秩父多摩甲斐国立公園の名勝「昇仙峡」を含み標高2595mの金峰山から、南は王岳(標高1623m)まで41.5kmに及び、市域の82%を山間地が占めています。  
 市街地は概ね平坦ですが北が高く南に傾斜していて、荒川、笛吹川等の河川の流域もあり、中心部に位置する市役所の標高は261mであります。  
 甲府市の人口は約20万人で、商業集積地域・農業地帯・工業団地・山林地域など様々な地域が存在しており、市中心部の商業地域のうち60haが防火地域に指定されています。  
 このため消防団の活動も、通常の火災対応はもとより、山地の遭難救助、林野火災の対応、常習冠水地帯の水防作業など様々な活動に取り組んでいます。  
 特に林野火災は、山林が市街地に近接しているため、焚き火の延焼や山菜取りのタバコの不始末などにより、毎年2~3件発生しています。  
 林野火災は水利が悪く、足場も不安定であり、落ち葉や枯れ枝などの可燃物も多く、消火作業には多くの人員を必要とし、危険と困難を伴うものとなります。  
 そこで、平成17年度から難燃性の活動服に切り替えるとともに最新型の防火衣・編上げ靴等を配備し、団員の安全確保に努めています。また、その発生が危惧されております東海地震に対応するため、各分団に救助資機材を整備しています。  
 甲府市消防団は万治3年(1660年)の火消組合をその始めとする長い歴史と伝統ある消防団であり、平成20年4月1日現在、1団32分団1,233名が市民の安全を守るため常に最新の装備を備え、日々訓練を重ねております。

甲府盆地と富士山
山岳救助現場指揮本部の様子
消防操法大会の様子
林野火災現場指揮本部の様子
富士川水防訓練の様子
消防出初式の様子
「人気歌手」柏原芳恵さんが 消防団員と電話トーク~その2~
平成20年1月19日又は1月20日放送(第42回目)

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応援団 出演消防応援団
柏原 芳恵さん


インタビュアー
埼玉県菖蒲消防団  
杉田 貢男さん
永遠のアイドル、柏原芳恵さんと電話で対談することができ、久しぶりに青春時代を思い出しました。 柏原芳恵さんの明るいトークに引き込まれ、菖蒲消防団の現況を上手に話すことができました。 今後も、菖蒲消防団持ち前の「旺盛な士気」と「団結力」で、住民の安全と安心を守ってまいります。 貴重な体験、大変ありがとうございました。


次回放送予定: 第43回目 1月26日(土)27日(日)
ゲスト: 消防応援団 柏原 芳恵さん
ご出演: ご出演 山梨県 西桂町消防団   小山 武臣さん
銚子市消防団と連携した学生消防隊  地域防災力を高める一つの試み

室井 房治 ※

桐畑 博樹※※

1.        はじめに

銚子市消防団は、団員の減少、サラリーマン化により消防団機能、地域防災力の低下が危惧されていたが、全国初の危機管理学部を有する千葉科学大学の大学生と連携することにより、その問題の打開を図ることを試みている。ここでは千葉科学大学学生消防隊の現状を紹介するとともに、その活動が消防団に大きな力になる可能性を秘めていることを紹介する。そしてこの銚子モデルが全国の多くの消防団にとって有意義な手法となり、広がっていくことを願うものであります。

 

2.        銚子市消防団について

本州の最東端に位置する千葉県銚子は、江戸時代より農水産業、醸造業で栄えた典型的な地方都市である。銚子市消防団は地元醤油屋さんの火消し部隊を源流として、その歴史は古く、市民の安心安全を守る組織として大きな力を発揮し、市民からも絶大なる信頼をえてきた。

ところがご他聞にもれず、銚子市は人口の減少、中心市街地の衰退に伴う商工業者の減少、専業農家の減少といった典型的な地方の小都市が持っている共通の現象を食い止めることは出来ていない。当然銚子市消防団もその影響をまともに受け、団員の減少、サラリーマン化といった問題に直面している。さらに地域コミュニティ力の低下や、住民とくに若者の消防団に対する認識のずれなどから生じる消防団不要論まで聞こえてくる事態である。他方、近年続発している大規模な自然災害における消防団の存在価値はますます高まっていると考えられる。そこで銚子市消防団は地元に開学した千葉科学大学の若者の力に着目をし、出来うる活動から連携を始め、その成果が少しずつ現れてきたところである。

 

3.        千葉科学大学について

千葉科学大学は、全国初の危機管理学部を有する大学として2004年春銚子市に開学した。学長には元消防研究所理事長であった平野敏右東大名誉教授を迎え、「世界の平和に役立つ人材を育成する」という理念の下、薬学部と危機管理学部からなる2つの学部から構成されている。とくに、危機管理学部においては、様々な危機に対峙できる危機管理、防災行政のリーダを目指す多くの学生が修学している。    風光明媚な銚子の海岸に位置する千葉科学大学

この危機管理学部に、開学の翌年となる2005年5月に銚子市から2台の消防車両が無償で貸与された。銚子市消防団が使用して約20年を経過した車両ではあるが、十分に整備が行き届いており、その機能は100%維持されたものであった。2台の消防自動車を見た学生の呼びかけで、すぐに学生消防隊が組織された。銚子市消防団も快く学生消防隊の規律訓練や体制作りを引き受けその尽力を惜しまなかった。

 

4.        2台の消防自動車を見て学生は行動した

       学生消防隊設立の経緯

2台の消防自動車が大学に貸与された頃、危機管理学部の2年生(この大学の一期生)の間では「危機管理を学ぶ以上、今の自分たちの力がどのようなものか現場で試してみたい」とか「講義だけではなく実際の火災現場を見たい」といった意識から、自主的に防災組織を立ち上げ、銚子の防災活動に自ら参加したいという機運が高まっていた。そして大学構内に駐車した2台の消防自動車を見た学生たちは一気に学生消防隊設立に向けて行動を開始した。その結果学生の手によって消防自動車をしっかり維持管理をする代わりに、学生が消防自動車を使って訓練をする事が出きる組織として、学生消防隊は大学当局から正式に認められた。ここに全国でも珍しい消防自動車を持った学生の自主防災組織が誕生した。

 

5.        がんばる学生消防隊

       活動の足跡

①消防車を実際に使用した訓練と消防団の大会への参加

学生消防隊最初の活動は銚子の潮風による塩害から消防車2台を守るための車両整備と管理から始まった。この活動がきっかけとなり学生消防隊は週に一回消防車庫前に集合し車体清掃をする傍ら銚子市消防団準拠の規律訓練、放水訓練等を行ってきている。すなわち学生消防隊は銚子市消防団と同等の規律、指揮命令系統、ポンプ運用能力を持った組織を目指して努力をしてきている。そして日常の訓練の集大成として銚子市消防団の指導の下、銚子市実戦操法大会(注1)にオープン参加し、昨年度の大会では上位入賞程度の技量を披露することが出来た。さらに銚子市消防団と中継放水訓練などより実戦的な合同訓練なども実施した。(注2)

          

 実戦操法大会にて訓練の成果を披露する隊員達

②火災現場に出場して銚子市消防団への後方支援協力活動

 学生消防隊が他の自主防災組織と比べて特異な点は大規模災害に備えるだけでなく日常よく起こる小さな災害に対しても出場している点である。学生消防隊は設立以降銚子市内で発生した建物火災の大半に出場し交通整理や撤収時の片付けなど、自分達が出来る範囲内での消防団と連携した後方支援活動を行っている。平成19年9月6日から7日にかけて銚子市を襲った台風9号に対する銚子市消防団の警戒活動にも参加し、市内警戒中の各消防団車両からの団本部に集まる情報をとりまとめ、さらに銚子テレビ放送が消防団と連携して災害情報を市民へ伝える作業を手伝った。この活動は銚子市消防団にとって従来から課題であったIT技術を活用した災害情報の共有化・蓄積などの業務が可能になったとの評価を受けている。

 

③地元住民との信頼関係を醸成するための活動

 学生消防隊は地域住民との交流と学生消防隊への認知や信頼を高めるため、学生消防隊ならではの能力を生かした学内外でボランティア活動を積極的に展開している。この学生消防隊が単なる学生の自主防災組織ではなく銚子市民と密着した組織であることを示すものである。近年失われつつある住民相互の交流を補い、学生に代表される若者と地域住民との連携が強化され、万が一のときの自助・互助が円滑に機能するための活動でもある。これまでに実施した活動として学生消防隊は、学内においてはオープンキャンパスの展示や大学祭における支援活動、学外においては地元の有志が企画した市民イベントである銚子音楽祭や夜祭の会場・駐車場の警備、市の主催する銚子市駅伝大会の救護班、小学校下校路のパトロールなど様々な活動を行っている。

IMG_4670.jpgのサムネール画像2007年3月25日付地元日刊紙「大衆日報」にて、銚子音楽祭にて駐車場整理などの活動が掲載された





6.        一生懸命活動した結果、住民、消防、大学から認知された学生消防隊

 学生消防隊の地道な一連の活動の結果、学内外において教職員や学生、市民から学生消防隊は地域防災を担う防災組織としての認知と信頼を獲得することに成功した。現在ではボランティアや災害現場などでの活動中、学生消防隊員達に対し市民から「がんばれ!」「消防隊おつかれさま!」と声援もいただいている。この結果、平成19年8月には大学当局 地域防災強化に関する覚書締結の様子

銚子市消防団、学生消防隊の三者において「地域防災強化に関する覚書」を調印取り交わし、銚子市の常備消防や消防団から「共に防災を担う仲間」として公に認知された。そして銚子市が主催する防災訓練において住民の避難誘導や広報・災害情報伝達などを受け持ち、災害時に活動する機能の一つとなった。

 

7.        学生消防隊ならではの試み

学生消防隊発の災害情報発信基地の整備

学生消防隊が今すぐに自分たちの持っているスキルを役にたてる場面はないかを議論した結果、災害情報発信基地を構築することになった。過去の災害情報を蓄積することや、消防団の活動報告の整理、情報の共有化、啓蒙情報などの発信といった平時において、日々積み重ねていかなければならない情報処理や、災害発生時に住民に正確で的確な情報を提供できるシステムの運用が可能な情報発信基地を目指すものである。その第一歩として学生消防隊は独自のホームページ(注3)を立ち上げ日々更新作業を行っている。この情報発信基地は銚子市消防団の活動をお手伝いするにとどまらず、地域防災力の強化の一助になるものと考えている。

 

8.        千葉科学大学生にとっての学生消防隊の存在は

現場に足を踏み入れる体験は間違いなく教室での座学の学習に役に立つ。しかも将来の進路についてもその動機付けや、方向を確たるものにして、希望する職業につくことができる。この効果は単に学生消防隊員だけにとどまらず、一般学生にも影響を及ぼしている。その結果、今年の三月千葉科学大学を一期生として巣立った卒業生の中で、全国各地の消防官、警察官、海上保安官、といった危機管理の専門職の公務員に進んだ学生は40名を越えた。とくに、学生消防隊の卒業生は東京消防庁、海上保安官、民間の警備会社へと進んでおり、これから災害現場などで活躍することが期待出来る。

なお学生消防隊は現在隊員数17名を数え、日々の訓練をしている。さらに、隊員達の個々のスキルを生かし「広報班」や「車両整備班」、「ポンプ運用班」といった作業班を作り、それぞれに活動している。また、隊員のうち1年生4人は居住地区の消防団員としても活動をしている。

 

9.        地域防災強化の担い手として学生消防隊の役割

大規模災害の発生を前提に全国では住民参加型の自主防災機能の強化に躍起になっている。ボランティア活動の参加が盛んになってきた昨今、災害現場でもボランティアの力を頼りにすることは重要である。しかし、大規模災害が発生した現場では、公助、互助、自助の機能がすばやく緊密に連携をして機能が発揮できるかどうかが、住民をより多く救うことが出きるかの鍵になる。とりわけ互助の機能が重要であり、互助の中心、リーダは普段から地域に密着をした防災活動を続けている消防団に他ならない。学生消防隊は消防団に近い指揮命令機構が構築され、規律が整い、自ら訓練が出来、日常的に消防団の作業のお手伝いをすることにより、住民から消防団と同じように認知され、信頼されるからこそ災害発生時に活動が出きるのである。すなわちボランティア組織とは異質なものである学生消防隊が災害現場では不可欠な組織になると確信するものである。このような活動を実践している千葉科学大学学生消防隊は、今日まで銚子市の防災活動、銚子市消防団に役立ったことはほんの僅かなことであったと考えられるが、この試みがこれからの銚子の地域社会にとって大いに役に立つ機能となりその第一歩を踏み出したと確信する。またこれまでの活動が可能になったのは銚子市消防団の的確なご指導、ご協力、物品その他の多くのご支援のおかげと深く感謝するしだいである。

千葉科学大学学生消防隊の試みが、今後の地域防災強化における若者の役割に一つの指針を示す活動として、紹介するものである。

なお千葉科学大学では、このような学生消防隊の活動を踏まえ、長谷川和俊教授※※※をリーダとし、銚子市、銚子市消防団、銚子テレビ放送など地元関係機関と共同で、学生消防隊が地域の防災力強化の力になることをさらに追求し、そのモデルを全国に紹介し普及することを目標として、今年度の消防庁「消防防災科学技術研究推進制度」の研究「地域防災力強化のための学生消防組織のあり方研究」をさらに進めることとなった。

 

※    千葉科学大学危機管理学部危機管理システム学科シニアフェロー 元銚子市消防団長

※※   千葉科学大学大学院危機管理学研究科 元学生消防隊隊長

※※※  千葉科学大学大学院危機管理研究科教授 工学博士 元独立法人消防研究所研究統括官

 

(注1)銚子市実戦操法大会は銚子市消防団独自の操作要領に基づき1984年より続けている操法大会である。その目的は団員が火災現場で迅速かつ正確に放水できる能力を備えるため、当初より放水時間、ホースの延長技術を重視した競技を行っている。

(注2)学生消防隊の持つ消防車はナンバープレートが無く学内のみの運用となっている。

(注3) http://www12.atwiki.jp/cisfireunit/

 


甲賀市消防団PR

甲賀市消防団は平成16年10月に水口町、土山町、甲賀町、甲南町、信楽町の5つの消防団が合併し、5方面隊、23分団で発足しました。平成19年度より女性消防隊を新たに発足させ、平成20年4月1日現在で実団員数は1,202名(条例定数1,230名)で、内女性18名、平均年齢は33.8歳です。
 消防車両数は、ポンプ自動車27台(内水槽付は5台)、小型動力ポンプ積載車98台が配備されており、団員への火災時などの情報連絡方法は、平成19年度より全団員にメールで連絡できるシステムを運用しております。
 全国消防操法大会には、合併前から数えますと13回出場しており、過去に2度の準優勝という成績を収めております。
 訓練以外の活動としましては、分団対抗の綱引き大会の実施や、消防団のマスコットキャラクターを作成するなど、消防団の活性化を図っております。
 
女性消防隊は発足して2年目を迎えたところですが、応急手当普及員の資格を取得し、救命講習会での指導をはじめ、街頭での火災予防啓発、また消火栓や軽可搬ポンプによる初期消火訓練など活発に活動しております。

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