●稲沢市の地勢
稲沢市は、愛知県の西北部、豊かに広がる濃尾平野のほぼ中央に位置し、面積は79.30k㎡、東西14.6km、南北9.2kmと東西に長い長方形で、全般的に起伏がない地形になっています。人口は、約138,000人(約50,000世帯)です。
稲沢市の歴史をひもとけば、大化の改新(645年)後、尾張国の国府がおかれ、奈良時代に矢合に国分寺が建立されました。平安時代には尾張大国霊神社(国府宮)が尾張奏者となって広く崇敬を集め、その後、江戸時代には東海道と中山道を結ぶ美濃地の宿場町としてにぎわいました。そのため市内各地には、かつての稲沢の隆盛を今に伝える史跡や文化財が数多く残されています。
産業面では、市域の西を流れる木曽川によって堆積された豊かな土壌と温和な気候を生かし、古くから野菜、植林、苗木などの産地として発展してきました。また、昭和30年代の工場誘致により、現在では多種形態の企業が着実に活動しています。
最近では大型ショッピングセンターの進出や住宅建設が進み、都市としての魅力と自然環境の豊かさが調和したまちとして注目を集めています。
●消防団の歩み
稲沢市消防団の当初(沿革)は、各区ごとで、17歳から40歳までの男子が義務として消防組を結成し、その後、大正2年4月1日公設消防組を設置し稲沢市消防組として7組が結成されました。これを初めとして、幾度かの変更を経て、昭和30年4月15日に稲沢町、明治村、千代田村、大里村の4か町村合併に伴い、消防団も4団制とし、分団数20、団員数481名をもって編成されました。
さらに、昭和33年の市制施行に伴い、消防団の一本化を図り、1消防団、6個分団、団員111名により結成され、平成17年4月1日の稲沢市、祖父江町、平和町の合併にあたり各消防団を新市に引き継ぎ、平成20年4月1日から3団体を統合して現在の11分団制となりました。
平成28年4月1日には、新たに本部支援団員を組織して増員するとともに、初めて女性消防団員(愛称:稲沢ガーベラ―ズ)が加わることになり、現在に至っています。
●消防団活動
消防団の活動は、危険を伴うものであるので、技術取得のために、消防署員の指導の下、操法等の実践技術を身に付け、管内の水利の確認と水出し訓練を定期的に行い、予期せぬ災害発生時に備えて日々訓練に励んでいます。
なお、女性消防団員は消火活動等の第一線活動は行いませんが、本部支援団員として、防火広報、応急手当の指導や式典などの参加を中心に活動しています。
団員研修(ポンプ取扱い)の様子
団員研修(救命講習会)の様子
●将来の消防団員加入促進に向けて
H27年度から、小学生の夏休みにあわせて、「わくわく・ドキドキ」消防競技会を開催しています。
市内各小学校のうち約半数ずつを毎年交代で選出し、参加する各小学校の5、6年生の児童3名の参加をお願いしています。この競技会を通じて、参加する子どもたちの防火防災への関心を高め、ひいては消防団活動の重要性を認識させることで将来の地域防災の担い手となる人材育成の強化を図ることが目的となっています。
各競技は消防活動と関連があり、「消防車と綱引き」をはじめ、「要救助者搬送リレー」、「トレーナー消火」、「バケツリレー消火」、「放水消火」の競技を、消防団員と力を合わせて行います。
「バケツリレー消火」の様子
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