「震災対応訓練「そして絆を」について」
神戸市中央区東川崎地区では、地域にいる可能性が高い中学生を防災ジュニアチームとして任命し自主防災福祉活動を行っており、平成23年で16年目となります。
平成22年、震災の教訓を風化させることなく伝え、災害発生時に行動できる力、助け合うことのできる心を養い、お互いの絆を芽生えさせることを目的とした訓練を実施しました。
中学校の夏休みを利用し、チーム員17名・防災部会員・消防団員・中学校教諭・消防署員の総勢35人が参加して活動拠点の施設内だけでなく、六甲山系の自然を活用しました。
活動拠点に集合したチーム員は、登山道を2時間歩き訓練場所に到着し、そこで、炊出し訓練を行ないました。
その後、ダイヤログインザダークというコミュニケーション能力向上訓練を行ないました。これは目隠しをして目的地までを集団で移動するゲームですが、会話により意思の疎通をしないと、各人の行動がバラバラになってしまうというもので、次第にコミュニケーションが向上し、団結していく様子を見ることができました。
夜間は、活動拠点に戻り、アルファ化米・缶詰での夕食を摂りながら、チーム員は震災時の食料配布などの体験談に耳を傾けていました。
最後のカリキュラムは「震災講話」で、消防職員と消防団員から震災当時の悲惨な状況や凄惨さを極めた現場活動の写真や話に真剣な眼差しで耳を傾けるチーム員の姿を見て、震災を風化させることなく若い世代に受け継ぐことができると確信しました。
今回、消防署の協力を得て、震災対応訓練を実施しましたが、チーム員も積極的に取組み、「災害発生時に行動できる力、助け合うことのできる心を養い、お互いの絆を芽生えさせる」という目的を達成することができたと思います。
今後も心肺蘇生法の習得・ポンプ操法訓練などを行い、中学校で訓練成果の披露会を実施するなど、災害時に地域を守るリーダーとなれるよう、地域一帯となって育成に取組みたいと考えております。 |